御近所さんが家の外壁塗装を始めると、私は家に帰るのが億劫になる。 私、「ただいま」 妻、「おかえり」 どうやら、妻はまだ、御近所さんの外壁塗装に気付いてないようだ。 仕事が休みの土曜日 妻、「たまには一緒に出掛けない？」 私、「遠慮しておくよ」 出掛けたら、御近所さんの外壁塗装を妻が知ってしまう。 たまには家事を手伝おうと思い、私が夕飯の用意をしていると 妻、「何か臭わない？」 台所を見に行ったのだが、コンロの火は消えている。 中学生の娘、「〇〇ちゃんの家が外壁塗装をしているから、その匂いじゃない」 マズイ、〇〇ちゃんとは御近所さんのお子さんで、私の娘とは幼馴染み。 私、「そろそろ、御飯は出来るよ」 話を変えるつもりだったのだが 妻、「〇〇ちゃんの家、外壁塗装をしているの？」 娘、「うん、今週からしてるわよ」 マズイ、妻に御近所さんの外壁塗装がバレてしまった。 妻、「〇〇ちゃんの家が外壁塗装をしているなら、うちもしないといけないわね？」 私、「・・・」 妻、「貴方、聞いてる？」 私、「・・・」 娘、「パパ、ママが話してるよ」 私、「さあ、御飯を食べようか」 話を変えるつもりだったのだが、ダメだった。 御近所である〇〇ちゃんの家は、私の家と同時期に建てられたため、妻が自宅の外壁塗装をすると言い出すのは無理もない、しかし、車を買い替えたばかりで、うちには外壁塗装をする余裕はない。 娘、「〇〇ちゃんは良いな、家はキレイになるし、新しい車は来るし」 妻、「〇〇ちゃんの家、車を買ったの？」 娘、「うん、大きい外国車が停まってる」 マズイ。 数日後、仕事を終え家に帰ると、自宅の外壁塗装が始まっていた。 私、「車を買い替えたばかりで外壁塗装をして大丈夫？」 妻、「大丈夫、節約すれば」 翌月から私の小遣いは半分に減らされた、全然、大丈夫ではない。
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