次女の旦那が、一人で外壁をリフォーム

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一昨年、一回り年上の彼と結婚した次女は、実家の隣りの町に住んでいます。そして去年、女の子を授かりました。僕達にとっては初孫です。次女たち夫婦は、妊娠が分ってから今の1Kのアパートでは子育てはできないと思い、一軒家の購入も視野に入れて、住まい探しに奔走したようです。
次女の旦那は建設会社に勤め、現場監督の仕事をしています。けっこう器用な男で、日曜大工でいろんなものを作ったりしていたようでした。何軒か物件をめぐるうちに、気に入った物件を見つけ、僕達夫婦にも見てほしいと言われ、見に行きました。昨年まで、高齢の女性が一人で住まれていたようで、築35年の中古の一軒家でした。屋根瓦と台所・浴室は数年前にリフォームをしたらしく、新しく見えました。目に見える柱や梁も太く、良い檜材や杉材が使われていて、長持ちする家だと認識したのです。
次女の旦那に僕は「良い物件じゃないか。掘り出し物だよ」と言いました。さらに契約成立の条件として、2階の部屋の床をフローリングにリフォームしてくれるというのです。僕達夫婦は「それは好条件だ」と言い、次女夫婦は購入を決め、契約を成立させました。
やがて2階の床のリフォームも終わり、引っ越して新しい生活が始まったのです。次女は子育てに専念する中、次女の旦那は家の外壁が気になっていたようです。僕達夫婦が下見に行った時も「外壁の汚れが気になるんです」と言っていたのです。
そこで、次女の旦那は、自分一人で外壁の塗装を決意したのです。と言っても外壁の塗装は素人では厳しいのではないかと言ったのですが、次女の旦那は「会社に話したら、好きな道具何でも使っていいよと言ってくれたので、休みにやわやわやります」と妙に自信がある態度で話していました。
次女たちの家は四方にぐるりと車が入るため、何かと便利です。昨年の9月に外壁塗装工事を始めました。僕も気になっていたので、旦那の仕事を見守る事にして、立ち合ったのです。コロナ禍で、どこにも出掛ける用事もないので、土日は僕は次女夫婦の家に泊りがけで出掛けたのです。
まず最初は外壁の洗浄です。会社にある高所作業車と高圧洗浄機を借りて来て、2階の外壁から洗浄を始めました。旦那は高所作業車に高速洗浄機と水タンクを乗せ、2階部分の外壁から1階部分の外壁の洗浄を始めました。今の洗浄機は少ない水できれいに汚れを落としてくれます。あっという間に2階部分と1階部分の四方の外壁の洗浄が終わりました。
昼ご飯は弁当屋さんの弁当を食べ、午後からはサッシの枠などに養生テープを張り、ペンキを塗る準備です。場所によっては透明のビニールシートを張り、窓などにペンキが付着しないように、細心の注意を払って養生を施し、1日目は終了です。
2日目は塗装です。塗料は会社で注文してもらい、刷毛とローラーで2階から塗装しました。僕は下から旦那の仕事を見上げるだけでした。
高所作業車から身を乗り出し、ペンキを塗る旦那の姿をひやひやしながら見守っていたのです。プロのペンキ屋じゃないので、塗料の厚みなどは均等ではないようでしたが、ムラがないように塗っていたようです。
1階部分は、梯子を使って塗りました。僕が梯子を押さえたり、塗料を汲んであげたり、それなりに役にたったようです。そうして、土日をかけて、外壁の洗浄と塗装をDIYで完成させたのです。
塗装が終わった外壁は、新築の家のようで、見違えるように新しく生まれ変わったのです。
日曜日の夜も宴会になり、大仕事を成し遂げた次女の旦那が誇らしく見えました。
養生テープは翌週の土曜日に撤去し、無事に完了したのです。

【まとめ】
外壁塗装というと、素人には無理という概念が働いてしまいますが、次女の旦那は好奇心旺盛で、挑戦してみようとの心意気が新鮮でした。何でもやってみようと行動を起こせば大概の事は出来るものだと実感しました。
注意すべきは、調子に乗って無理をしない事です。一人作業でも、必ず見守る人がいなきゃだめだと思いました。すべての工程が終わるまで気を抜かず、何をやるにも無事故が第一です。
次女の旦那には、自分の家への愛着心が一層強くなったと思いました。

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